アニメーションは“普遍”と“特殊”という2つの方向に向かいます。実写映像でなく人為的なデザインや色彩の“記号化されたリアリティ”のおかげで、必然的にワールドワイドで誰にも愛される映像娯楽へ、あるいは観客層は狭くても“別の”映像言語を用いた芸術表現へ。
私たちはこの2つの方向を明確に意識し、双方に挑みますが、とくに前者の可能性に注目します。日々新たに生まれてくる子供たちをけっして忘れてはなりません。いつの時代でも彼らは、“背丈にあった”娯楽を楽しむ権利があり、作り手は供給する義務があります。いたずらに先鋭的になるのではない、国境や人種や言語をこえて長い時を生きる物語‐大量消費に埋没することのない永遠性‐この挑戦がどんなにむずかしくても、それこそが、私たちがめざすべき「夢」です。(吉川惣司)